毎回「初めまして」と丁寧なごあいさつを繰り返す女性
高槻リトリートのりとゆみです。
ここでは愛すべきお年寄りの姿を、私のアロマセラピーボランティアの視点から書いています。
今日は、毎回「はじめまして」の女性です。
認知症は近位記憶が保持できません。
若いころのことはなんでも覚えているのに、
今日のこと、数日前のことははすっかり忘れてしまします。
でも、これまで培った社会性は保たれていて、
多分初めてお会いすると、
高い社会性のために、認知症であることに気づかないこともあります。
さて、今回は美しい白髪の色白の女性のお話です。
初めてご訪問したときは、ベッドの縁に腰かけていらっしゃいました。
ご挨拶をすると、「初めまして」とにこやかに迎えてくれて、
貴方はどちら様?
どちらからお越しですか?
と伺っていただき、あら~、まあ、そうなのと柔らかい表情で対応して下さります。
どこかの不調がないかとお聞きしても、
元気ですよ、とか
それほどのこともないので、大丈夫なんですよと言われるばかりだったので、
ハンドマッサージをお薦めしました。
腕も白く、細い指の方で、
指がきれいですね~というと、「あら、私なんてガサガサの手で何にも手入れしてませんのよ。入院するとき何も持ってきていなくて」と恥ずかしそうに、されている。
でも終始にこやかに笑顔でお話されており、
「手をマッサージしていただくだなんて、気持ちいものですね」
「あなたの手が温かいから、なんだか気持ちがいいわ」
と、よく喋ります。
また来ますねと伝えて帰りました。
そして翌週お伺いすると・・・・
「あら、初めまして」
「あなたどちらから来られたんですか」
から始まり、
ハンドマッサージをすると、
「あら、初めてこんなことしらもらったわ」
「気持ちがいいわね、あなたの手温かいから」
・・・・・・
前回とほぼ同じやり取りとなっていきます。
でも、終始し笑顔で楽しそうです。
本当に彼女の中では、初めてであった人と、
初めてのハンドマッサージの体験、
初めて尽くしの中で、彼女は私をにこやかに迎え入れてくれます。
そしてそれで全然いいんだなって思うのです。
その時、その時の体験が大事なのです。
その時が楽しく、自分の持てる力で人と対峙できることが大事なのです。
彼女の場合は、社会性の高さから、
人をやさしく、そして丁寧に迎え入れる力があります。
まるで私は行くたびにそれを確認しているかのようでした。
人認知症になることをとても嫌がります。
確かに嬉しいことではないのですが、
こんな素敵な状態であるのであれば、
認知症も悪くないなって思えます(笑)
老いていく中で認知症はある意味避けられない状態なのかもしれません。
レビー小体認知症のように、性格変化が激しいモノもあるのですが、
脳の萎縮によって出現する認知症状は、その人のこれまでの生き方が出てきます。
それは顕在意識以外の潜在意識の部分も、症状にでてきるという印象です。
私たちの潜在意識の状態によっては、
穏やかな認知症の方がいるんじゃないかなというふうに感じています。
潜在意識の育て方・・・大事かもしれません。

